新着情報とお知らせ
清水院長の講演会報告(かしわ元気塾)
2019-07-26
かしわ元気塾を終えて
ぶるーむの風診療所 院長 清水 純
さる7月20日モラージュ柏にて、柏市と柏市医師会共催のもと、かしわ元気塾が開催されました。そこで私、清水が「夏の元気っこ集まれ!」と題し、20分という限られた時間でしたが、せっかくの夏、健康のために戸外にでて、親子で触れ合える機会を作ってもらう、そのために必要な熱中症、日焼け、虫さされ、事故などの対策の話、そして今大流行している手足口病をはじめとする、いわゆる3大夏かぜの話、最後は親子の触れ合いによってはぐくまれた『愛着』という絆の大切さの話をさせていただきました。ご来場いただいた方々にはお忙しい中ご清聴いただきましてありがとうございます。
講話でもお話させていただきましたが、私はこれまで、生まれもった特性から生きにくさを抱えた子たちに対して診療してきました。そんな中でどうしても、我慢ができない、暴言、暴力、情緒不安、対人トラブルなど、行動上の問題が改善しにくい子たちがいました。そういう子たちの育ちの背景を紐解いていくと、家族機能や愛着形成に問題を抱えているという共通のテーマにたどり着くことが多く、絡まったひもを医師ひとりではどうにもほどけない大変さを実感しました。子どもにとって親は、赤ちゃんの時代から「安心、安全な基地」として役割を果たし、幼稚園・保育園、学校などの集団生活でも、さらに大人になっても、「親が離れていても自分には『安全基地』がある」とイメージできていることが、人格形成や社会生活への適応という観点で非常に大切だということがわかっています。また、最近では愛着形成や、マルトリートメント(≒虐待)が子どもの脳に与える影響について科学的に説明されるようになりました。当日の講話の中でご紹介した、日本産婦人科医会の「赤ちゃんのふしぎな世界」という動画のリンクを以下に貼っておきます。これを見ると、生まれたての赤ちゃんの時期から子どもにリアルタイムに関わることの大切さを目の当たりにするはずです。
また、資料に載せたいくつかのリンクや、感染症情報などのリンクも併せて記載しておきます。子育てに有用な情報ですので、是非一度お時間のあるときにご参照いただけたらと思います。
<赤ちゃんのふしぎな世界>
・日本産婦人科医会 http://www.jaog.or.jp/news/video181019/
<熱中症対策などリーフレット各種>
・教えて!ドクター https://oshiete-dr.net/oshietedr/pdf/
<子どもの事故について>
・消費者庁子どもを事故から守る!事故防止ポータル
・日本小児科学会インジャリーアラート http://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/
・国民生活センターこどもサポート情報 http://www.kokusen.go.jp/mimamori/kmj_mglist.html
<感染症情報>
・千葉県感染症情報センター https://www.pref.chiba.lg.jp/eiken/c-idsc/
・国立感染症研究所IASR http://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr.html
<愛着形成と育ちについて(おすすめの書籍)>
・友田明美 著 子どもの脳を傷つける親たち NHK出版新書
・杉山登志郎 著 子育てで一番大切なこと 講談社現代新書